SCADAシステムとLoRaWANセンサーを連携する産業ゲートウェイ~ Dragino MS48-LR (LoRaWAN-Modbusゲートウェイ)

コロナ禍になる前、元IT会社コンサルタントの方の紹介で仙台市にある自動車メーカーHONDA系列のエンジンPCBを主体に製造している工場に訪問しました。この工場は、自動車だけでなく二輪車バイクエンジン工場として世界一の規模を誇る会社であり、ドイツやイタリアの有名ブランドバイクのエンジンおよびエンジン用PCBは、ほぼこの工場で製造していることが解りました。

工場長、工場管理責任者数名が出席されたLoRaWANの勉強会でした。私は、LoRa、LoRaWANおよび欧州で活用されているThe Things Networkの事例について話をしました。打ち合わせ後、工場内を見学させてもらいましたが、学校の大きな体育館くらいの規模でほぼ無人で国産メーカー製チップマウンター群が、数えきれないほど並んでました。正直、ここまで無人化が対応でき運営されているのか?と驚嘆しました。

当時は、システム概要の詳細まで確認することはできませんでしたが、おそらく工場内では全体的な工場統合システムが使われ運営されていたとおもいます。 そこでSCADAシステムです。

まずはSCADAとは?下記のサイトが参考になりますのでご紹介します。

*SCADAとは何かをやさしく解説、1枚の図でわかる「4つの機能」

SCADAとは何かをやさしく解説、1枚の図でわかる「4つの機能」 |ビジネス+IT

近年はこのセンサー部分にIoTが検討されることが増えてきました。産業向けのIoTは時にIIoT(Industrial IoT)とも呼ばれ、ただ機器をインターネットでつなぐのではなく、1つのビジネスモデルとして機器の構成や情報処理のあり方までを考える際に使われる用語です。その中でSCADAを使ってIoTを生かすアプローチが注目されており、工場内のあらゆるツールをインターネットにつなぎSCADAの一括監視に組み込むことで、今までになかった産業改革が進むと考えられています。

SCADA_system_function.png

左端の入力パート:LoRaWAN対応センサーで既存のSCADAシステムと統括して、いわゆるIIoT(Industrial IoT)を実現します。いわゆる工場系制御だけでなく、LoRaWAN対応センサー(温度湿度CO2など環境センサー、資産追跡、位置情報、異常検知、予知保全機能など)をLoRaWAN環境で連携するゲートウェイ Dragino MS48-LRを組み込むノウハウについて ChatCPT先生に尋ねてみました。

LoRaWAN-modbusゲートウェイ Dragino MS48-LRをSCADAシステム AVEVA (旧Wonderware) に統合できますか? (※世界的に市場占有率の高いSCADAシステム=AVEVA)

DraginoのMS48-LR LoRaWAN ModbusゲートウェイをSCADAシステムである**AVEVA(旧称:Wonderware)**に統合することは可能ですが、以下の要点を確認し、設定を行う必要があります。
統合に必要なステップ:

  1. MS48-LRの設定
    • Modbusプロトコル:MS48-LRはModbus RTUをLoRaWANで送信します。
    • LoRaWANネットワークサーバー(LNS):LoRaWANデータはLoRaWANネットワークサーバー(例:TTN、ChirpStack)を介して処理される必要があります。
    • MS48-LRがデータをLNSに送信するように設定。
    • LNSで、デバイスのDevEUI, AppKey, AppEUIなどを登録。
    • Modbusスレーブデバイス:接続されるセンサーやデバイスが正しく通信できるよう、MS48-LRのModbus設定を調整。
  2. LoRaWANネットワークサーバーからSCADAへのデータ転送
    • データフォーマットの変換:LoRaWANネットワークサーバーから受信したデータは、SCADAで読み取れる形式(例:Modbus TCPまたはOPC UA)に変換する必要があります。
    • ブリッジまたはミドルウェア:AVEVAはModbus TCPやOPC UAに対応しているため、以下のようなミドルウェアが使用されます。
    • MQTTブローカー(例:Node-RED、ChirpStackの統合機能)を利用し、データを処理。
    • ModbusゲートウェイやOPCサーバーを介してSCADAに接続。
  3. AVEVA SCADAの設定
    • 通信プロトコル:AVEVAは以下のプロトコルをサポートしています。
    • Modbus TCP
    • OPC UA
    • MQTT(対応バージョンの場合)
    • デバイス設定:SCADA内でDragino MS48-LRまたはその中継データを送信するブリッジを新しいデバイスとして追加。
    推奨アーキテクチャ例
  4. デバイス層
    • MS48-LRにModbusスレーブデバイスを接続。
  5. 通信層
    • MS48-LR → LoRaWANネットワーク → LoRaWANネットワークサーバー(例:TTN, ChirpStack)
  6. 変換層
    • LoRaWANネットワークサーバー → データフォーマット変換(例:Node-REDでMQTTをModbus TCP/OPC UAに変換)
  7. SCADA層
    • 変換後のデータをAVEVAに取り込み、監視・制御を実行。
    注意点
    • データレイテンシ:LoRaWANは低速通信のため、リアルタイム性が求められるアプリケーションには適さない可能性があります。
    • LoRaWANサーバーとSCADA間の接続:安定したミドルウェアの選定が重要です。
    • セキュリティ:通信経路でデータを暗号化することを推奨します。

もし詳細な設定ガイドや具体的なネットワーク構成の例が必要であれば、お知らせください!

LoRaWAN To Modbusゲートウェイ MS48-LR カタログ.pdf from CRI Japan, Inc.

LoRaWAN To Modbus Gateway MS48-LR 日本語マニュアル from CRI Japan, Inc.

既にSCADAシステムを導入されている企業やこれからSCADAシステム運用を開始されている企業でも LoRaWAN無線センサーを広域で活用することができるのです!

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