一週間前、2023年9月21日と22日の2日間、オランダ・アムステルダムでThe Things Conferenceが開催されました。LoRaWANに関してのカンファレンスですが、ベンダー主体だけでなく、ユーザー目線でハンズオンセミナーも設けられて活発に情報交換がなされます。私は、第一回から四回までカンファレンスに参加しましたが、去年と今年は、残念ながら欠席させてもらいました。
The Things Network創業者二人、WienkeさんとJohanさんのOpening Keynoteではじまるのが、The Things Conference恒例となります。
22:00から44:00あたりまで二人のOpening Keynoteです。ご参考まで。
今回、Opening Keynoteに関して3つほど取り上げたいとおもいます。
1つ目は、Energy Harvesting
※Energy Harvesting とは、太陽光や照明光、機械の発する振動、熱などのエネルギー(エナジー)を採取(ハーベスティング)し、電力を得る技術を意味します。
Energy Harvesting対応ソーラーモジュールを供給しているDRACULA TECHNOLOGIES社のセッションで説明された既存のリチウム電池の環境破壊について。リチウムバッテリーなど残渣処理が欧州でも膨大に拡大しています。2025年までにEU市場だけでも一日7,800万個のバッテリーが投機されるとのことです。残渣電池処理だけでも膨大なコストになります。
このような背景なのか? Opening KeynoteでもLoRaWAN対応のEnergy Harvestingセンサーモジュールが紹介されました。
Energy Harvestingと新たにLoRa Allianceで標準規格化されたRealy機能は、LoRaWANデバイスのカバレージと電池寿命を効率化する技術なのです。
2つ目は、LoRaWAN対応Relay
LoRaWAN Relayは、マルチホップまで対応していませんが、ワンホップできるだけでもデバイスの電池寿命をあげて、電波カバレージをあげることができる便利な機能です。
LoRaパワーをアップグレード: FUOTAとリレーを搭載したLoRa Basics™ Modem v4機能をリリース
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TheThings Industries: IoTコネクティビティを強化するLoRaWAN®リレーのサポートを発表
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The Things Industries
The Things StackにLoRaWANリレー機能が導入されたことで、IoTソリューション・プロバイダー、デバイス・メーカー、エンドユーザーには多くのメリットがもたらされます:
カバレッジの強化: LoRaWANリレーは、LoRaWANネットワークの範囲を拡張し、以前はアクセスできなかった場所や遠隔地のデバイスを接続することを可能にします。 これは、農業、環境モニタリング、ロジスティクスなどのアプリケーションで特に価値があります。
信頼性の向上: 中継機能は、ネットワーク内に冗長性を持たせることでデータ伝送の信頼性を向上させます。 デバイスの切断やネットワークの問題が発生した場合、データをリレー経由で迂回させることができるため、重要な情報が失われることはありません。
費用対効果の高い拡張性: 企業は、ゲートウェイを大幅に増やすことなく、より広い地域をカバーするLoRaWANネットワークを展開できるようになりました。 この拡張性は、スマートシティ構想、公益事業、産業用IoTプロジェクトに不可欠です。
バッテリー寿命の最適化: リレーを介して遠くのゲートウェイに到達できるため、IoTデバイスはより短い距離でデータを送信することでバッテリーを節約でき、結果として動作寿命が延びます。
Opening KeynoteでWienkeさんが説明していた Women in IoT、アジアからエルスピーナヴェインズ社のBrittaさんとSeeed StudioのViolet Suさんがとりあげられいました。お二人とも面識ある女性なのです!
3つ目は、Women in IoT
*エルスピーナヴェインズ社のBrittaさんのセッション
最後に日本から参戦したエルスピーナヴィンズ社のオリジナル LoRaWANセンサーノードもThe Things Conference名物、Wall of Fameの壁に展示されていましたのでご紹介します。
The Things Conferenceに参加されたエルスピーナヴェインズ社Brittaさん、クシダ工業の高橋さん、長旅お疲れ様でした。そして、現地写真のご提供・ご協力ありがとうございました。